骨董ファン

インタビューの直前、山永さんの点前で薄茶をたてて頂いた。
ゆったりと腰を折り「どうぞお召し上がり下さい」と渡された茶碗は、掌に吸い付くように馴染む黒楽である。

~略~

 「中学1年生の時に両親に勧められたの。お茶かお花のどちらかを習いなさいって」
 厳しい家だった。
お茶は週に一回、両親の元で点前を習い、行儀習いも兼ねた銀行勤め。

~略~

抹茶茶碗を包む仕覆を縫う母の姿を思い出し、さっそく縫い方を教えてくれる骨董屋の戸を叩いた。

 「仕覆が上手に縫えるようになると、いい道具の仕覆も縫わせてもらえるようになった。そのうち、その茶碗や茶人れを『自分も扱ってみたい』と思うようになったの。道具の虜になった」

 仕覆を縫っていた骨董屋さんに再び頭を下げ、番頭としての修行が始まった。

デパートなんかの催事でお客様が重なるじゃない?
何が悲しいって せっかく来てくださった人たち全員と言葉を交わせないことが、悲しい。

対談

民藝作家の魅力

日本の民藝作家の作品を多く扱う美術商のお二人に、民藝の「作品の魅力」と、バーナード・リーチ、浜田庄司、河井寛治郎の作家性や、興味深いエピソードなどを語って頂いた。

山美「民藝の作家って、みんな長生きなのに驚いた。それに、晩年の作品の方がパワーがあって、すごくアートっぽい」

和泉「今の民藝は、民藝の趣旨からは外れてるかもわからんな。なんせ高いから」

山美「寛次郎の晩年の作品なんか、もう本当に宇宙的だよね。哲学的ですらある」

和泉「浜田庄司の作品の中で「これや」っていうのは、やっぱり流釉の大鉢やね」

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着物を着た時に顔、手のシミは無い方が良く山美で作りました
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